毎月一冊のアニュアルレポート／統合レポートを取り上げ、レポートの特長や見どころなどをご紹介しています。
2015年1月：田辺三菱製薬株式会社
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「今月の一冊」として、田辺三菱製薬の2014年度版コーポレートレポートを紹介します。同社は、従来から発行してきたアニュアルレポートを今年から統合報告書として進化させ、その名称をコーポレートレポートに改定。国際統合報告審議会（IIRC）が提唱するフレームワークを参考にしながら、会社の持続的成長や企業価値の創造に向けた取り組みを、独自のストーリー仕立てで解説しているのが大きな特徴です。
製薬会社の事業は、単純なようで理解が難しい面がありますが、同社が社会や患者さんに提供する「価値=Value」の意味や、事業戦略の方向性を、現場の第一線で働く社員を登場させるなどして、親しみをもって読める内容にしています。また、新薬が世に送り出されるまでのプロセスを、大きく「創薬ステージ」と「育薬ステージ」に分けて書かれている点もユニークで、同社のビジネスモデルや戦略の分かり易さにつながっています。
他にも、国内外の製薬業界の動向や課題なども取り上げられているので、製薬業界に関心のある人には、業界研究本としても役に立つレポートです。是非ご一読ください。